倉庫業向けシステムを新規導入のお客様。ネットワーク関連はお客様と長い付き合いで絶対の信頼を得ているITベンダーにお任せ。
システム導入を進める中でネットワークを含むインフラ環境を確認しましたが、様々な問題があることが明らかになってきました。
セキュリティ向上のために導入されたが、不具合により稼働していないサーバー
ライセンスが年単位で残っているにも関わらず、稼働していないUTM
レンタルルーターの利用による割高な保守料
全拠点のインターネット通信が本社経由で行われ、速度が遅くなっているネットワーク環境
度々インターネット接続が切れるが、原因不明で改善できないと返答しているベンダー
過剰なセキュリティサービスの導入
お客様の事業規模や成長性などが考慮されていない、場当たり的な対応(契約)が散見されていました。また導入後、すぐに上位機種への切り替えが実施され無駄な機器も発生していました。
現状の問題点をお客様に説明し、その上で以下の2点を提案しました。
VPNの再構築によるコスト圧縮
レンタルルーターから購入型へ変更して、全拠点のVPN再構築を提案しました。これにより、保守料の削減とネットワークの効率化を実現し、コスト圧縮が可能となります。
セキュリティ製品の見直しによる最適サービスの選定
UTMの導入とエンドポイントセキュリティ導入なしという歪んだ構成となっていたため、セキュリティの基本であるエンドポイント製品を新たに導入し、不必要と判断されたUTMの解約を提案しました。
お客様の協力を得て、必要な情報をベンダーに確認しましたが、なかなか提供して頂けませんでした。 そのため、お客様、ベンダー、そして弊社の3社間での打ち合わせや、弊社とベンダーとの個別の打ち合わせを数回行うことで情報収集を進めました。 結果、トータルで3ヶ月の期間を要しました。
VPNの再構築とルーターの入れ替えによるコスト圧縮
初期投資は必要でしたが、新しいルーターによるVPNの再構築によって、月額のコストが既存の90,000円から45,000円へと半減しました。
この変更により、6年間でトータルコストが元の状態と同等になり、その後は毎年50万円以上のコスト削減が実現可能になりました。
エンドポイント製品の導入によるインターネット通信速度の向上
エンドポイントセキュリティ製品の導入により、インターネット通信が高速化しました。
より良いセキュリティ体制の構築に向けて検討中の案件は以下の通りです。
UTM(ユニファイド・スレット・マネジメント)の検討
テレワークの普及による社外環境下でのセキュリティ強化への対応
ゼロトラストセキュリティモデルに基づく製品の導入
社内外からのアクセスを安全にする出口対策としてのセキュリティ製品の紹介
私たちは意図していなかったものの、提供を求めた情報が構築ベンダーにとって不都合であったため、情報は断片的にしか提供されず、対応に苦労しました。
構築ベンダー側にはそれなりの理由が存在し、一部には納得できる説明もありましたが、一時的な解決策に頼ったことで、最終的にはそのベンダーはお客様の信頼を失う結果となりました。
弊社ではこういうことが起きないよう、情報共有のさらなる強化と、提案内容の徹底的な検討を行い、同様の問題が再発しないように努めてまいります。
他の事例やもっと詳しく知りたいという方はお気軽にお問い合わせください。
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