2023年07月18日

物流の自動化って?年々需要が高まる物流の自動化による利点と課題

近年、作業効率を上げるために物流ロボットを導入する企業が増えています。物流の自動化には多くの利点があり、作業員の負担を軽減することで作業効率が格段に高まるでしょう。一方、物流ロボットの導入には作業員のリテラシーやコストなどの課題があります。

物流ロボットの導入には、自動化の利点や、導入後の課題を総合的に考える必要があるでしょう。こちらの記事では、物流の自動化に対する利点・課題を順番に紹介します。


物流を自動化する需要は高まっている

物流を自動化する需要は年々高まっており「物流ロボットシェアリング」や「スマートロジティクス」などの言葉も広がりつつあります。物流での作業である仕分けやピッキング、さらに検品などの単純作業を、人間の代わりにロボットが行うことを物流の自動化といいます。

物流の完全自動化ではなく、ロボットと人間が共存して活躍する倉庫が理想的です。また、物流の自動化には多くのメリットがあり、作業員の負担軽減や、安全対策、コストとミスの削減が期待できるでしょう。

もちろん、物流の自動化にはメリットだけでなく、従業員のリテラシーやシステム費用などの課題もあります。物流の自動化によって、現在抱える課題をどのように解決し、特徴を活かした仕組みを作っていけるかをあらかじめ検討しなければなりません。こちらでは、代表的な物流ロボットの種類を6つ紹介します。


物流ロボットには、作業員の負担を軽減するものから、作業効率を上げるものまであります。順番に確認しましょう。

01無人搬送ロボット・ドローン

AGVと呼ばれる無人搬送ロボット・ドローンは、工場・倉庫内の地図を読み込ませることで、無人でも搬送が行えます。レイアウト変更時に対応が難しいベルトコンベアタイプのものと比べても、使い勝手がよいことが特徴です。ベルトコンベアの場合、工場・倉庫内のレイアウト変更時に対応できないことがありますが、無人搬送ロボット・ドローンは柔軟に対応ができるでしょう。

02自動製函機・自動梱包機

折りたたまれたダンボールの自動組み立てや、商品を自動梱包ができる自動製函機・自動梱包機の使用は、梱包業務の効率化に繋がるでしょう。自動製函機・自動梱包機の種類は多く、個性的なダンボールに対応できるものから、省スペース設計のものまであります。物流の作業を効率化するには、必須の物流ロボットです。

03AGV(無人搬送型ロボット)

AGVとよばれる無人配送型ロボットは、倉庫内にある荷物を移動する際に用いられます。カメラやセンサーなどで誘導されて利用できるAGVの走行方法は、以下のとおりです。

  • 磁気誘導方式
  • 光学誘導方式
  • 画像認識方式

精度から柔軟性まで幅広い特徴を持つため、工場・倉庫内によって使い分けてもよいでしょう。ただし、工場・倉庫内のレイアウト変更があった場合、再度AGVにルートを再設定する必要があります。

04AMR(自律走行型ロボット)

AMRとよばれる自律走行型ロボットは、ガイドを必要とせずに走行できる物流ロボットで、誘導が必要なAGVとは異なります。センサーによって、人や障害物を避けて走行することができます。

さらに最新のものは、AIにより、目的地までの最短ルートで移動が可能です。工場・倉庫内のレイアウト変更があった場合も、臨機応変に対応することができることもAMRの特徴です。

05GTP(棚搬送型ロボット)

GTPとよばれる棚搬送型ロボットは、工場・倉庫内のピッキング作業の効率化を高めます。主流となっているGTPは、商品棚ごと運ぶ方法です。

GTPが商品棚ごと運び、作業者の元に移動させることにより、作業者の移動時間削減に繋がります。またGTPが商品棚を運ぶため、作業者の通路確保は必要がなくなり、工場・倉庫内スペースの有効活用にもなるでしょう。

06自動荷役機器

自動荷役機器は、工場・倉庫内での荷物積み下ろし作業が自動で行える物流ロボットで、マテリアルハンドリング機器が主流です。データ分析と集めるモノを組み合わせた、AI・IoT技術のマテリアルハンドリング機器も開発されているため、より荷投作業が楽になるでしょう。以上のように自動荷投機器を使用することで、作業員の負担や事故の危険を未然に防げます。

物流の自動化による利点

物流自動化

続いては、物流の自動化による利点を紹介します。


物流の自動化は、長い目で見ると利点が多くあります。工場・倉庫内で現在仕事をしている作業員や、会社を発展させたい企業にとっても利点ばかりです。順番に確認しましょう。


LOGI-Cubeの倉庫管理システム「STORAGE」はこちらから!



01作業員の負担軽減

物流の作業は肉体労働ですが、自動化を取り入れることで、作業員の負担を減らせます。重い荷物を持ち上げたり、商品を移動させたりなど、重労働を物流ロボットが代わって行うことで、怪我を未然に防ぐことができるでしょう。

寒さや暑さのなかでの作業も軽減ができるため、作業員の体調管理にも役立ちます。作業員の負担が軽減されることで、職場への安心感も高まり、企業の離職率も下がるでしょう。

また、作業員の離職率が下がることで、工場・倉庫の人手不足解消にも繋がります。人員不足の場合、作業員一人ひとりの負担が増えますが、物流自動化により人材不足も解消できます。このように、物流の自動化は作業員の負担を軽減し、結果仕事のパフォーマンスを上げるでしょう。

02コストの削減

労働人口の減少や最低賃金の引き上げなどが原因で、人件費は年々高騰しています。日本の労働人口はさらに減っていくため、企業にとって人件費は大きなコストになるでしょう。

しかし物流ロボットを導入すると、人件費のコスト削減に繋がります。仕分けやピッキング、さらに検品など、従来では作業員が行っていた仕事が物流ロボットに代わるのは、大きな人件費削減です。当然、物流ロボット導入時には費用がかかりますが、将来を見据えて、トータルコストを考えるべきでしょう。

03人為的ミスの削減

システム・機械などはデータで管理しているため、まれなエラーが起こらない限りは安定した正確さを誇ります。対して人間が作業する際は、作業時間が長くなるほどミスが発生する確率が上がります。

人間のミスはしょうがないことですが、顧客からのクレームにも発展しやすく、避けたいものでしょう。このような人為的ミスを少しでも減らすことができるのは、システム・機械などデータで管理された物流ロボットです。ミスが許されない作業を物流ロボットに任せることで、ヒューマンエラーを削減させることができます。

また実際にミスが起きた場合もデータ管理をしている場合、迅速に発見やカバーを行えるでしょう。

物流の自動化による課題

続いては、物流の自動化に対する課題を紹介します。


物流自動化により、ロボットを導入することで様々な利点があります。しかし、導入前に課題に向けた改善策を考えることが必要です。便利になるからと安易に導入せず、課題解決のためにじっくりと考えていきましょう。

01従業員のリテラシー不足の懸念がある

物流自動化による課題としてまず挙げられるのは、従業員のリテラシー不足の懸念です。作業員や企業にとって利点が多い物流ロボットの導入を行っても、従業員の理解不足により、業務が滞ってしまう場合があります。作業員のリテラシー不足を防ぐためには、事前に新しいルールやマニュアルを伝えることが重要です。

作業員によっては、物流ロボットに抵抗を感じる場合もあるため、より時間をかけて新しい業務やフローを伝えましょう。また、作業員にルールやマニュアル、新しい業務やフローを伝える際は、物流ロボットを使う目的や利点を伝えると、より理解が深まります。作業員と物流ロボットの共存にメリットがあることを、丁寧に説明しましょう。

02導入費や維持費が発生する

続いては、導入費や維持費についてです。

利点が多い物流ロボットですが、導入コスト・ランニングコスト・メンテナンス費用がかかります。かかるコストと自社にもたらす利点を総合的に判断し、どこまで作業を自動化させるか検討しましょう。実際にかかるコストを導入前に計算することで、コストがかかりすぎることもなくなります。

「便利そう」や「楽になりそう」と安易に考えて導入するのではなく、かかるコストを正確に計算することが重要です。他社が導入しているから導入するのではなく、自社ではどの程度導入費や維持費をかけられるかを基準に考えましょう。

03運用ルールやマニュアルの作成が必要となる

物流ロボットは、導入時にルールやマニュアルを作成して、作業員に熟知させましょう。ルールやマニュアルがしっかり構築されていれば、物流ロボットが導入されても混乱なく取り入れられます。

また、万が一トラブルが生じた場合もルールやマニュアルがあれば、迅速に対応できるでしょう。このようなルール・マニュアルの作成には時間がかかりますが、物流ロボットの導入で作業の効率が上がります。ルール・マニュアルの作成時間を先行投資として、作業時間の計算を行い、物流自動化に向けてしっかりと構築をしましょう。

まとめ

今回は、物流の自動化による利点と課題について紹介しました。物流の自動化は年々需要が高まり、利点を考えて導入する企業が増えています。今まで作業員が行っていた仕事を物流ロボットが代わって行えるため、作業の効率が格段に上がるでしょう。

さらに物流の自動化は、作業コストやミスの削減に繋がります。以上のように、物流の自動化には様々な利点がありますが、同時に課題も考えられるでしょう。物流ロボット導入にあたり、作業員に理解をしてもらうことが重要です。

また、導入する際は導入費・維持費などの金銭的コストや、ルール・マニュアル作成などの時間的コストがかかることも念頭におきましょう。物流ロボットの利点と課題を総合的に考えつつ、作業効率を上げるために導入の検討が必要です。






LOGI-Cubeの倉庫管理システム「STORAGE」







お問い合わせフォーム

システムに関するお問い合わせは下記フォームよりお願いいたします。

 資料を希望 
 連絡を希望 
 デモンストレーションを希望 
 個人情報の取扱いに同意 *必須 ⇒  個人情報の取り扱いの確認

Address/住所