2023年08月01日

運送業のインボイス対応は難しい?
運送業特有の問題とは

運送会社のインボイス対応のイメージ画像

消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が始まるまで、3か月を切ってしまいました。

2023年10月1日から、全国・全ての業種で一斉に開始されるこのインボイス制度、運送業界に限らず漏れなく対応をする必要がありますが、中には運送業界の商習慣に起因するもので特に注意が必要な項目があります。

本コラムでは運送業界に絞ってインボイス制度についてご紹介します。


インボイス制度とは

インボイスのイメージ画像

運送業界のインボイスについて説明する前に、まずインボイス制度について説明します。 インボイス制度とは、端的に言ってしまえば、10%、8%など複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の新しい方式です。 売手が買手に対し正確な適用税率や消費税額等を伝えるための手段としてインボイス(適格請求書)を交付し、買手は交付されたインボイスを保存して仕入税額控除の適用を受けるという制度です。


この制度は、運送業を営む個人事業主にも大きな影響を及ぼします。特に免税事業者(前々年度の事業課税売上高が1000万円以下の事業者)である場合、課税事業者にならなければインボイスを発行できません。 適格請求書でない請求書では支払いをした消費税を証明することができません。 そのため、仕入税額控除を受けられなくなり余分に消費税を納付する必要が発生してしまいます。 つまり損をするのは請求書を受け取った側(荷主)ということになります。

インボイス制度に対応するためには?

インボイス制度に対応するためには以下の2つの準備が必要です。
それぞれご説明します。

01課税事業者になる

所轄の税務署に「課税事業者登録申告書」を提出し、登録を受ける必要があります。

課税事業者になると、消費税の申告・納付義務が発生しますが、仕入税額控除や簡易課税制度(売上高×みなし仕入率×消費税率)の利用が可能になります。

       

02適格請求書発行事業者になる

所轄の税務署又はe-Taxに「適格請求書発行事業者登録申請書」を提出し、審査・登録を受ける必要があります。

適格請求書発行事業者となると、インボイス(適格請求書)を交付できるようになります。

インボイスに必要な要件とは?

インボイス(適格請求書)とは、一定の事項が記載された請求書や納品書などであり、以下の項目が必要です。

  • 適格請求書発行事業者の氏名又は名称と登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜き又は税込み)及び適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等(項目ごとの消費税計算は不可)
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称

インボイス制度に対応するためには、現在の請求書や納品書等に不足する項目を追加するイメージで大丈夫です。 インボイスという名称の書類を新たに作成する必要はありません。それでも難しく感じるかと思います。
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運送業界特有の問題

運送業界特有の問題のイメージ画像

インボイス制度がもたらす運送業界特有の問題があります。書き方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

以下の3点説明します。

01通行料(高速料)の取り扱いについて

通行料は運送業界においては切っても切り離せません。インボイス制度において、通行料はどのように扱われるのでしょうか。

通行料は、運送業者が高速道路や有料道路を利用する際に発生する経費であり、消費税の課税対象となります。 また、運送業者が取引先に請求する場合、運送サービスの対価として取り扱われます。 そのため、インボイスには通行料も含めて記載する必要があります。

前提として通行料を「立替金」項目として請求するのか、「売上」項目として請求するのかによって扱いが異なります。 「立替金」項目として請求している場合、本来は被請求者(荷主)と実際の利用者(運送会社)が異なるためインボイス規定の 「書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称」を満たさず通行料の領収書をインボイスとして利用することができません。 その場合は原則として「立替金精算書」を別途準備する必要があります。

しかし特例により、高速通行時に発行される領収書等を「適格簡易請求書」として利用することができるようになっているため、 荷主に対してこの領収書を請求書と併せて送付することで要件を満たすことができます。 また通行料を「売上」項目として請求している場合には別の問題点が発生します。

02外税と内税の混在

通行料を「売上」項目として請求している場合、通行料は一般的に内税項目として処理されていると思われますが、 運賃等は外税項目であるため一つの請求書内に内税と外税が混在することになります。
今まではそれでも特に問題はありませんでしたが、これからはそ うではなくなります。

インボイスの要件として先に記載した通り「消費税の端数処理は1請求書あたり税率ごとに1回のみ(項目ごとの消費税計算は不可)」というルールがあるため、 税抜き金額もしくは税込金額のどちらかに統一して消費税を計算する必要があります。

※指定はないため税理士さんやお取引先とご相談のうえで決定してください。

03ルート配送等について

ルート配送等の場合、請求書に1か月分の配送を「〇〇コース×〇日分」として1明細に集約して記載されていることがあるかと思います。インボイス制度上では「取引年月日」を記載するというルールに抵触してしまうため、このままでは適格請求書と認められません。

そのため、請求書の印字内容を変える(各運行日を明記する)、 もしくは別途「日々の納品書」や「運行の明細がわかる資料」を請求書添付して規定を満たす必要があります

※チャーター等、月極金額を請求する契約となっている場合は問題ありません。「〇日分」等、運行分のみを請求する場合が該当します。

まとめ

まとめのイメージ画像

以上が、運送業のインボイス対応についての解説です。いかがだったでしょうか。

インボイス制度は2023年10月1日から始まりますが、その前に登録申請や各取引先との調整等の準備をする必要があります。運送業を営む企業・個人事業主は、自社の状況や取引先との関係を確認し、インボイス制度に対応するための対策を早めに検討しましょう。

尚、科目の扱いや消費税の計算方法、端数処理等は各社によって異なりますので、詳しくはお取引の税理士さんにご確認ください。

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